平成22年度(2010年度) マテリアル工学科2年 後期

格子欠陥学

担当 安藤新二
□講義の目的
 材料中に存在する格子欠陥は材料の物性に大きな影響を与えます。この格子欠陥を理解し、材料学に応用するための基礎知識を得ることがこの講義のねらいです。3年次前期の「結晶塑性学」へとつながりますので、ここでつまずかないようにしましょう。
 本科目の達成目標は以下の通りです。
1.点欠陥の理論的背景を考察し、点欠陥が物性に及ぼす重要性を理解する。
2.塑性変形の基本となる変形様式を理解し、すべり変形の重要性を認識する。
3.立体的にイメージしながら、すべり変形の主役となる転位に関する基本的性質を学ぶ。
□講義予定
テキスト「金属物理学序論」幸田成康著 コロナ社
なお講義予定は,状況により変更されることがあります.

第1回(10/6)ガイダンス,実在の結晶(復習)(第4章)

第2回(10/13)原子空孔の熱平衡濃度の理論式の求め方(第5章 5.1-5.5)

第3回(10/20)原子空孔の濃度,空孔形成エネルギーの測定(第5章 5.6-5.9)

第4回(10/27)化学量論組成のずれによる空孔(第5章 5.10)

休 講(11/3)

第5回(11/10)単結晶と塑性変形,すべり変形の結晶学的特徴(第7章 7.1-7.4)

第6回(11/17)中間試験

第7回(11/24)臨界せん断応力一定の法則 (第7章 7.5)

第8回(12/1)結晶回転・せん断応力-せん断ひずみ曲線(第7章 7.6)

第9回(12/8)すべり線の形態,双晶変形(第7章 7.7)

第10回 (12/15)双晶変形(第7章 7.8)

第11回 (12/22) 転位の基礎(第8章 8.1-8.2)

第12回  (1/12) 転位のバーガースベクトル(第8章 8.3)

第13回  (1/19) 転位に必要なせん断力と相互作用(第8章 8.4,8.5)

第14回  (1/26) 転位の自己エネルギー,相互作用(第8章 8.6, 8.7)

    定期試験

■演習課題
締 切:特別指定がない場合は,講義した週の金曜17:00までとします.
提出先:研究棟I 11階レポートボックス
★講義中に実施することもあります.関数電卓を常に持参しておいてください.

演習01 教科書 練習問題 

■中間試験
■定期試験
■演習課題提出状況
■出欠状況
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