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研究内容紹介

第6話 マグネシウム

自動車と航空機イメージ

地球温暖化現象に代表される環境問題は私たちの身近な危機迫る問題になりつつあります。材料工学を志す私たち熊本大学工学部マテリアル工学科では、自動車や鉄道車両、航空機、船舶といった輸送機器に欠かせない金属材料を軽量化することで、省エネルギー化、環境調和を図ろうと考えました。
マグネシウム金属の比重は1.74であり、鉄(比重7.87)の約1/4、アルミニウム(比重2.7)の約2/3と実用構造金属材料の中で最も軽いといった特徴を有しています。自動車や航空機の燃費改善には車体重量、機体重量を極力低く抑えることが有効ですので、軽いマグネシウム合金はとても魅力的な材料です。しかしながら、これまでは鉄やアルミニウムに比べて強度が低く、錆びやすいといった理由で実用化がなかなか進んでいませんでした。

そこで私たちは「高強度で錆びないマグネシウム合金」の開発を目指して研究を行い、急速凝固粉末冶金法と呼ばれる特殊な手法を用いることで長周期積層構造型マグネシウム合金という、まったく新しい合金の開発に成功しました。この合金は、引張耐力610MPa(直径2mmのワイヤーで約190kgの重量物を吊るすことができる強さ)という高強度を示し、2006年7月現在でまだ破られていない世界記録です。
透過型電子顕微鏡を用いて金属の組織を観察しますと、マグネシウムに添加した亜鉛とイットリウムがある一定周期(この場合は7原子層毎に2原子層)で濃化した長周期積層構造を形成していることがわかりました。合金組織を原子レベルで制御することで合金の強度を高めることが出来たのです。
新しい合金組成を発見し、新しい製造プロセスを構築することで従来材料の性能を越える合金を開発することはとてもやり甲斐のある研究です。
本ページをご覧の高校生・受験生の皆さんも熊本大学工学部マテリアル工学科で私たちと一緒に研究してみませんか?

[図]長周期積層構造型マグネシウム合金の高分解能透過型電子顕微鏡写真。

[図]長周期積層構造型マグネシウム合金の高分解能透過型電子顕微鏡写真。通常のマグネシウム合金が2H構造(最密六方晶の底面積層がABの並び)であるのに対して本合金は14H構造(最密原子面並びがABABABACBCBCBC)という長周期積層構造を持つ。1ナノメートルは10億分の1メートル。

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